※本記事はプロモーションを含みます
『リゼロ』4期《喪失編》は、スバルの記憶喪失と「ナツキスバル参上」の謎を残し、第77話で反撃への覚悟を描いて終わりました。
ただし、2026年7月29日現在、4th seasonそのものは完結していません。《喪失編》全11話に続き、《奪還編》全8話が2026年8月12日から始まり、4期は全19話構成です。公式にもこの構成と放送開始日が明記されています。
ここからは『Re:ゼロから始める異世界生活』4th season《喪失編》第67話~第77話のネタバレを含みます。
「なぜプレアデス監視塔へ向かったのか」「スバルはなぜ記憶喪失になったのか」「ナツキスバル参上とは何なのか」「メィリィに何が起きたのか」、そして8月12日開始の《奪還編》で何を取り戻すことになるのか。
アニメで確認できた事実と、そこから読み取れる私なりの考察を分けながら整理していきます。
リゼロ4期のネタバレ結論|喪失編で何が起きた?
『リゼロ』4期《喪失編》を一言で表すなら、「ナツキ・スバルという人間を、記憶と人間関係の両方から壊していく物語」です。
発端は3rd seasonの水門都市プリステラでの戦いでした。
魔女教大罪司教との死闘には勝利したものの、「暴食」の権能による被害は残ります。レムは眠り続け、クルシュは記憶を失い、ユリウスは名前を奪われたままです。
第67話では、こうした状況を解決する手掛かりを求め、アナスタシアの提案から「賢者」シャウラがいるプレアデス監視塔へ向かうことが決まります。公式イントロダクションでも、目的は暴食によって失われたものを取り戻す手掛かりを探すことだと示されています。
しかし、監視塔へ着けば答えがもらえるわけではありません。
そこにはシャウラ、星座を使った試験、死者の記憶を追体験する蔵書、初代剣聖レイド・アストレアなど、世界の根幹に触れそうな謎が次々と待ち受けていました。
そして第74話で、物語は大きく反転します。
スバル本人が、異世界へ召喚されて以降の記憶を失ってしまうのです。
公式第74話あらすじでも、目覚めたスバルが召喚後から現在までを覚えておらず、プレアデス監視塔で試験に挑んでいる状況を周囲から知らされることが明かされています。
つまり、エミリアもベアトリスもユリウスも、彼にとっては知らない人。
一方で周囲の仲間たちは、目の前の少年を「これまで何度も自分たちを救ってきたナツキ・スバル」として見ています。
私は、この認識の食い違いこそ《喪失編》最大の恐怖だと思います。
「自分だけが、自分の人生を知らない」。
怪物に追われるよりも、ずっと静かで、逃げ場のない恐怖です。
なお、《喪失編》終了時点では「誰が、どのような方法でスバルの記憶を失わせたのか」という事件の全貌はアニメでは解明されていません。
ここを断定せず、未解決の謎として《奪還編》へ引き継いだことが重要です。
第67話~第77話を時系列で整理
喪失編の流れを先にまとめると、次のようになります。
話数 主な出来事
第67話 プリステラの被害を受け、シャウラを求めて監視塔へ向かうことを決定
第68話 アウグリア砂丘へ突入。メィリィの力やラムの千里眼を頼りに進む
第69話 空間の歪みで一行が分断され、スバルたちは地下へ
第70話 プレアデス監視塔へ到達。シャウラと出会い、三層タイゲタの試験へ
第71話 試験突破後、大図書館プレイアデスの書庫が出現。二層の試験へ
第72話 ユリウスが「棒振り」の男に圧倒され、その正体としてレイドが浮上
第73話 レイド攻略を模索する中、スバルと襟ドナ、ユリウスの関係が動く
第74話 スバルが召喚後の記憶を失った状態で目覚める
第75話 二度の死に戻りを経験し、監視塔から逃げようとするが失敗
第76話 メィリィ死亡のループ、「ナツキスバル参上」、死者の書がつながる
第77話 壁一面の文字、レイドの異常行動、塔の危機を経てスバルが覚悟を決める
この11話は、「塔を攻略する話」と見るより、スバルから頼れるものを一つずつ奪っていく構成として見るとつながりが分かりやすくなります。
第67話~第72話では何が起きた?監視塔・死者の書・レイドを解説
物語前半の目的は、暴食によって奪われた名前や記憶を取り戻す方法を探すことです。
その希望として名前が挙がったのが、ルグニカ三英傑の一人ともされる「賢者」シャウラでした。
アウグリア砂丘は「到着すること」自体が試験
第68話では、ラムやレム、メィリィも加わった一行がアウグリア砂丘へ挑みます。
公式あらすじによれば、ミルーラでは監視塔に400年間誰もたどり着けていないと語られており、メィリィの力で魔獣を避け、「砂時間」と呼ばれる砂嵐をしのいでも塔との距離が縮まりません。ラムが千里眼を使い、突破口を探します。
ここで面白いのが、メィリィの立場です。
かつてスバルたちと敵対した少女の能力が、監視塔を目指すためには必要になっています。
私はこの配置が、後半のメィリィを巡る事件をより痛くしていると感じました。
単に「元敵キャラが同行している」のではありません。
スバルたちは少しずつ彼女を仲間側へ迎え入れている。その途中だからこそ、後の死者の書が重いのです。
第69話では仲間が分断される
第69話では陰魔法による空間の歪みで、スバルたちは砂丘の地下へ飛ばされます。
スバル、ラム、襟ドナ、パトラッシュらは合流しますが、エミリアやベアトリスたちとは離ればなれになります。公式あらすじでは、ラムとレムの共感覚によってレムの生存だけは確認できた状態で地下通路を進んでいます。
監視塔編には「距離」が何度も出てきます。
塔との距離が縮まらない。
仲間同士が分断される。
そして後半では、スバルと仲間たちの心理的な距離まで一気に開く。
物理的に離されることが、記憶によって心まで離される展開の予告になっているように私は感じました。
シャウラはなぜスバルを「お師様」と呼ぶのか
第70話で監視塔内部へ入ると、星番を名乗る少女シャウラがスバルを「お師様」と呼び、強烈な親しみを向けます。
公式にも、シャウラから熱烈な抱擁を受け、彼女の案内で三層「タイゲタ」へ進むことが説明されています。タイゲタは、大図書館プレイアデスの書庫へ入る資格を得るための試験会場です。
ですが、スバルにはシャウラの師になった記憶などありません。
ここで生まれるのが、「スバル自身の認識より、周囲のほうがスバルについて何かを知っている」という構図です。
実はこれは、第74話以降に極端な形で繰り返されます。
記憶喪失後のスバルも、自分自身についてほとんど知らない。
それなのにエミリア、ベアトリス、ユリウス、パトラッシュたちは「ナツキ・スバル」を知っている。
シャウラの不可解な態度は、喪失編後半のテーマを少し早く見せていたようにも思えます。
「死者の書」は救済なのか、それとも危険なのか
第71話では星座に関わる試験を突破し、三層が巨大な書庫へ変化します。
スバルはそこで一冊の蔵書に触れ、亡くなった人物の記憶を追体験します。膨大な本の中から目的の情報を探すのは難しく、一行は別の階層の攻略を優先しました。
この「死者の書」は、最初は希望に見えます。
失われた記憶や、暴食の手掛かりに近づけるかもしれないからです。
ところが後半になると、死者の記憶へ深く入り込むこと自体がスバルの精神を侵食していきます。
知れば救えるかもしれない。でも、知ることで壊れるかもしれない。
リゼロらしい装置ですよね。
初代剣聖レイドは「ユリウスの名前」の問題と重なる
二層エレクトラで待ち受けていたのは、「棒振り」を自称する赤い男でした。
第72話では、ユリウスが先陣を切りますが、男は木の枝のような箸を得物にしながら、最高峰の剣技を容易にかわします。公式あらすじでも圧倒的な実力差が描かれています。
シャウラの情報などから、その男の正体として浮かび上がるのが初代剣聖レイド・アストレアです。
この戦いは強さ比べだけではありません。
ユリウスは「暴食」に名前を奪われ、人々の記憶から自分の存在を失っています。
それでも騎士であろうとする彼の前に、剣という価値そのものを体現するようなレイドが立つ。
一方、後半のスバルは自分の記憶を失い、「ナツキ・スバル」という人物に追いつけなくなる。
ユリウスは他人から自分を忘れられ、スバルは自分から自分を忘れる。
似ているようで正反対です。
私はこの二人を並べたことに、喪失編の構造的な面白さがあると思います。
第73話・第74話ネタバレ|スバルはなぜ記憶喪失になった?
結論から言えば、《喪失編》第77話終了時点では、スバルが記憶喪失になった原因はアニメ内で完全には明かされていません。
「暴食」が深く関係する物語であり、名前や記憶を巡る異常が連続しているため疑いたくなる材料はありますが、アニメ視聴範囲だけで犯人や仕組みを断定するのは早い段階です。
第73話では、レイドとの戦いで傷ついたユリウスが緑部屋で休養します。
その夜、スバルはバルコニーにいた人工精霊エキドナ、いわゆる襟ドナと対話します。アナスタシアを演じるのではなく、自分自身として話す襟ドナ。そして、その会話をユリウスに聞かれるという流れが描かれます。
そこから迎える第74話「オマエハダレダ」。
スバルは、自分がコンビニから帰る途中に異世界へ召喚されたことまでは分かっています。
しかし、その後の時間がありません。
エミリアと出会ったこと。
ベアトリスと契約したこと。
レムに救われたこと。
ユリウスとぶつかり、やがて信頼関係を築いたこと。
数え切れない死に戻り。
それらが本人から抜け落ちています。
視聴者は知っているのに、主人公だけが知らない。
ここで『リゼロ』は一度、主人公を第1期のスタート地点へ戻したように見せます。
でも、実際はまったく違います。
世界の側には、約束も信頼も愛情も残っているからです。
スバルだけがゼロに戻り、周囲はゼロに戻っていない。
私はここが単なる記憶喪失展開との大きな違いだと思っています。
第75話・第76話ネタバレ|メィリィと「ナツキスバル参上」に何が起きた?
第75話「残骸」から、《喪失編》は監視塔攻略よりも「自分自身を信用できない恐怖」が前面へ出てきます。
公式あらすじによれば、記憶を失ったスバルはすでに二度の死に戻りを経験。
殺人鬼から逃れるため、誰も信用できない監視塔そのものから脱出しようとします。ところが巨大な砂蚯蚓に襲われて地下へ落ち、結局塔から逃れることができません。
ここで重要なのは、死に戻りを持っていても安心できないことです。
過去のスバルなら、死ぬたびに得た情報と、長い旅で築いた仲間への理解を組み合わせて攻略してきました。
しかし今のスバルには、その「基礎データ」がありません。
誰が信頼できるのかさえ分からない。
死に戻りがあっても、判断するための人生経験が抜け落ちています。
私はこれを、死に戻りという能力そのものを弱体化させずに、主人公を再び無力にする仕掛けだと見ています。
パトラッシュだけはスバルを覚えている
逃走と死に戻りを重ねる中で印象的なのが、地竜パトラッシュとの関係です。
スバルにとっては、知らない地竜。
でもパトラッシュ側には、それまで共に旅をした時間が残っています。
スバルが忘れているからといって、積み重ねた関係まで最初からなかったことにはならない。

これはエミリアやベアトリスとの関係にもつながる、《喪失編》の大事な視点です。
「記憶」は本人の頭の中だけにあるものではない。
誰かと共有した時間なら、自分が忘れても相手の中に残る。
記憶喪失という題材から、ここまで人間関係そのものへ話を広げている点が私はとても好きです。
メィリィは本当にスバルに殺されたのか?
第76話「殺人は癖になる」では、一つのループの中で決定的な事件が起こります。
スバルの意識が途切れ、気づくと目の前にはメィリィの死体。
そして自分の腕には、
「ナツキスバル参上」
という文字が残されていました。
これは公式第76話あらすじでも明記されています。
重要なのは、「メィリィが死んでいた」という事実と、「スバル本人が自覚的に殺した」という話を分けることです。
スバルには、その瞬間の記憶がありません。
つまり《喪失編》終了時点で視聴者が確実に言えるのは、意識が途切れた後にメィリィが死亡しており、スバルの身体に覚えのない文字が残されていたというところまでです。
しかもリゼロには死に戻りがあります。
メィリィの死亡はそのループで発生した出来事であり、その後スバル自身が死亡して時間が巻き戻れば、次の世界線でも死亡したままという意味ではありません。
「メィリィ死亡」とだけ書くと永久離脱のように見えるため、ここは整理しておきたいポイントです。
「ナツキスバル参上」は何を意味する?
さらに恐ろしいのが、このメッセージです。
誰かが外から書いただけなら、まだ単純です。
しかしスバル自身の意識が途切れている。
その間にメィリィが死亡している。
そして身体や壁には、自分の名前を強烈に主張する言葉が残る。
ここまで重なると、スバルからすれば「自分の身体を、自分の知らない何かが使っているのではないか」という疑いを抱いて当然でしょう。
ただし、《喪失編》だけでは正体は判明していません。
別人格なのか。
何者かの干渉なのか。
記憶喪失そのものと同じ原因なのか。
ここを確定させないまま終えたからこそ、《奪還編》の大きな謎として残っています。
死者の書が「メィリィの記憶」とスバルをつなぐ
さらにベアトリスは、書庫で「メィリィ・ポートルート」と書かれた死者の書を発見します。
スバルは代表してそれを読み、メィリィの過去と死の真相を追体験。
ところが深く入り込みすぎたことで記憶が混ざり、頭の中に「わたし」の声が響き始めます。
ここで死者の書は、便利な情報源ではなくなりました。
他人の記憶を読む。
自分の記憶は失っている。
そして読んだ他人の記憶が、自分の内側へ入り込んでくる。
「自分の記憶がないスバル」と「他人の記憶が混ざる死者の書」を同時に置いたことが、喪失編の怖さを一段深くしています。
自分とは何なのか。
記憶なのか。
身体なのか。
名前なのか。
誰かが覚えている自分なのか。
監視塔で起きていることは、全部この問いへ収束しているように感じます。
第77話ネタバレ|スバルは記憶を取り戻したのか?
結論として、第77話でスバルの失われた記憶が元通りに回復したわけではありません。
第77話「Re:ゼロから始まる異世界生活」で描かれた決着は、「記憶を取り戻したこと」ではなく、記憶のない今の自分もナツキ・スバルとして行動すると決めたことです。
公式あらすじでは、メィリィの死体を探しているところを見つかったスバルが氷の檻へ入れられ、記憶喪失だと訴えてもラムから偽物だと疑われます。
その後、意識を失って目覚めると檻の外。
周囲の壁一面には「ナツキ・スバル参上」の文字。
さらに二層にいるはずのレイド・アストレアまで四層に現れるという異常事態が続きます。
つまり、最終話でも謎はむしろ増えています。
レイドがなぜ自由に動けるようになったのか。
塔で何が崩れたのか。
文字を残している存在は何なのか。
記憶喪失の原因は何なのか。
これらは解決していません。
エミリアが返したのは「記憶」ではなく「ナツキ・スバルという意味」
それでも第77話は、喪失編の最終回として成立しています。
なぜなら、外側の事件ではなく、スバル自身の問題には一つの答えが出たからです。
記憶喪失後のスバルは、周囲から聞かされる「ナツキ・スバル」に苦しみ続けていました。
エミリアから大切にされる。
ベアトリスから絶対的に信頼される。
ユリウスからも関係を築いた人物として扱われる。
でも、今の本人には、その実績がありません。
知らない自分と比較され続けている感覚です。
「そのスバルはすごい。でも俺じゃない」。
そう感じても不思議ではありません。
そんな彼を支えるのが、エミリアとの関係です。
エミリアはスバルが忘れた時間を覚えている。
今のスバルが過去を証明できなくても、二人の間に時間が存在したことを知っている。
だから私は、第77話を「エミリアがスバルへ記憶を返した回」ではなく、「ナツキ・スバルという名前を、もう一度本人へ手渡した回」として受け取りました。
記憶はまだない。
状況も最悪。
問題も一つとして片付いていない。
それでも、自分はナツキ・スバルとしてここからやる。
その覚悟を決めたところで、次の死に戻りへ向かう。
喪失編のタイトル通り、何かを取り戻して終わるのではなく、すべてを失ったまま立つことができたのが第77話なんですね。
なお、第77話本編ではエミリア役・高橋李依さんによる「Stay Alive ~Regain~」が使用されました。
公式は2026年6月17日にスペシャル歌唱映像を公開し、高橋李依さんも《奪還編》へ向けた新たな応援歌としてコメントしています。楽曲は6月18日に配信されました。
「Regain」は、取り戻すという意味です。
《喪失編》の最後にこの言葉を冠した楽曲を置き、次章が《奪還編》。
私はこの接続そのものが、4期を前後編に分けた意味を象徴していると感じました。
リゼロ4期《奪還編》はどうなる?8月12日以降の注目点を考察
まず最も重要な点ですが、第77話は4期の最終回ではありません。
終わったのは《喪失編》です。
『Re:ゼロから始める異世界生活』4th seasonは、《喪失編》全11話+《奪還編》全8話の全19話構成。
《奪還編》は2026年8月12日(水)から放送開始予定です。KADOKAWAおよびアニメ公式の放送情報で確認できます。
つまり、現在は物語の折り返し地点です。
むしろ第77話までの11話は、「奪還するべきもの」を徹底的に積み上げる前半だったと見ることができます。
奪還編で焦点になる5つの問題
アニメ視聴範囲で残っている大きな問題は、少なくとも次の5点です。
- スバルが記憶を失った原因は何なのか
- 「ナツキスバル参上」を残しているのは誰なのか
- スバルの意識が途切れている間に何が起きているのか
- レイドが試験場所の制約を越えた理由は何なのか
- レム、クルシュ、ユリウスら暴食の被害をどう取り戻すのか
さらに塔そのものにも異変が起きています。
つまり後半は、一人の記憶だけを回復させれば終わる話ではありません。
「奪還」とはスバルの記憶だけを指すのか
私は、《奪還編》という題名の「奪還」が複数形の意味を持っていると考えています。
そもそも監視塔へ来た目的は、レムたちを救うことでした。
レムの眠り。
クルシュの記憶。
ユリウスの名前。
そこへ監視塔で、
スバルの記憶。
メィリィを巡る悲劇。
仲間同士の信頼。
塔の安全。
さらに「自分は誰なのか」というスバル自身の確信まで失われていきます。
喪失編は、11話かけて奪還対象を増やし続けたとも言えるんです。
だから後半で問われるのは、「スバルの記憶は戻る?」だけではないと思います。
失った仲間との関係をどう結び直すのか。
暴食に奪われたものへどう届くのか。
崩壊し始めた監視塔から、誰を救い出すのか。
ここまで含めて「奪還」なのではないでしょうか。
私が注目するのは「記憶が戻る前に何を選ぶか」
個人的に最も注目しているのは、スバルがいつ記憶を取り戻すかではありません。
記憶が戻っていない状態で、誰を信じ、誰を救うのかです。
仮に全部思い出した瞬間にいつものスバルへ戻り、そのまま問題を解決したなら、記憶喪失は大きな遠回りだったことになります。
でも、第77話で先に覚悟を決めた。
ここが大事です。
「昔の俺がエミリアを信じたから信じる」のではなく、
「今の俺が、この人を信じると決める」。
「昔の俺がベアトリスを守ったから守る」のではなく、
「今ここにいる俺が、この子を守りたいと思う」。
そこまで描かれて初めて、第1期から続くナツキ・スバルの物語にもう一段意味が加わります。
第1期のスバルは、自分には何もないところから始まりました。
第4期のスバルには本当は膨大な積み重ねがあります。
ただし本人だけが、それを覚えていない。
同じ「ゼロから」でも、第1期は何も築いていないゼロ。第4期は、築いたものを忘れてしまったゼロです。
この違いこそ、4期が第1期の焼き直しにならない理由だと私は考えています。
喪失編の評価は?記憶喪失がただのリセットにならなかった理由
《喪失編》は情報量が多く、意図的に視聴者を混乱させる構成です。
星座。
死者の書。
シャウラ。
レイド。
襟ドナ。
暴食。
死に戻り。
記憶喪失。
さらに第75話以降はループごとに生存状況が変わるため、「今どの時間軸なのか」を把握するだけでも集中力を求められます。
一方で、作品への評価は高めです。
Filmarksでは2026年7月29日に確認した時点で、『4th season 喪失編』が4.1点、2,736件のレビューとなっていました。評価は今後変動する可能性がありますが、少なくとも放送終了後まで大きな注目を集めていることは分かります。
私が特に評価したいのは、記憶喪失を「それまでのキャラクター成長を一度リセットする便利な仕掛け」にしなかったことです。
記憶を失ったことで、むしろ過去の積み重ねが見えるようになりました。
パトラッシュがスバルを慕う。
ベアトリスがスバルを信じる。
ユリウスにはスバルとの関係がある。
エミリアは彼と過ごした時間を覚えている。
本人の記憶を消したからこそ、ナツキ・スバルという人物が他人の人生にどれほど深く残っていたのかが浮き彫りになる。
ここが《喪失編》にしかできない表現だと思います。
そしてもう一つ。
ユリウスは「他人から忘れられた男」。
スバルは「他人を忘れた男」です。
名前を奪われても自分を保とうとするユリウスと、記憶を奪われて自分を見失うスバル。
二人を同じ監視塔に配置したことで、「人間をその人たらしめるものは何なのか」という問いが一人分ではなく、鏡合わせになっています。
私はこの構造こそ、喪失編を単なる「スバル記憶喪失編」で終わらせない一番のポイントだと感じました。
まとめ|リゼロ4期は「記憶を失った話」ではなく「自分を選び直す話」
『リゼロ』4期《喪失編》では、プリステラで暴食の被害を受けたレム、クルシュ、ユリウスらを救う手掛かりを求め、スバルたちはプレアデス監視塔へ向かいました。
アウグリア砂丘を越え、シャウラと出会い、死者の書が眠る大図書館プレイアデスへ到達。
二層では初代剣聖レイドが立ちはだかります。
ところが第74話で、スバル自身が異世界召喚後の記憶を失います。
そこから死に戻りを重ね、仲間を信用できなくなり、メィリィが死亡するループ、「ナツキスバル参上」という覚えのない文字、死者の書による記憶の混線まで発生しました。
そして第77話。
スバルは記憶を完全に取り戻してはいません。
「ナツキスバル参上」の正体も、記憶喪失の原因も解決していません。
それでも、今ここにいる自分がナツキ・スバルとして戦うことを選びます。
だから私は、喪失編を「記憶を失った物語」だけではなく、自分を選び直す物語だと思っています。
2026年8月12日から始まる《奪還編》は全8話。
4th seasonは《喪失編》11話と合わせて全19話です。
前半で失ったものは、あまりにも多い。
だからこそ後半で何を「奪い返す」のかが楽しみです。
記憶なのか。
名前なのか。
仲間なのか。
それとも、ナツキ・スバル自身なのか。
答えを全部知っている主人公が勝つ物語よりも、何も分からなくなった主人公が、それでももう一度大切な人を選ぶ物語のほうが私は心を動かされます。
《喪失編》を見終えた今、「ナツキ・スバル」という名前は、本人一人だけのものではなくなっている。
エミリアたちが覚えてきた時間まで含めて、その名前なのだと思います。
よくある質問
リゼロ4期は第77話で最終回ですか?
いいえ。
第77話で終了したのは4th season《喪失編》全11話です。
4期は《奪還編》全8話を合わせた全19話構成で、《奪還編》は2026年8月12日から放送開始予定です。
スバルは第77話で記憶を取り戻しましたか?
第77話終了時点で、異世界召喚後の記憶がすべて元通りになったとは描かれていません。
大きな変化は、記憶がない現在の自分でも「ナツキ・スバル」として行動する覚悟を決めたことです。
「ナツキスバル参上」の正体は判明しましたか?
《喪失編》終了時点では判明していません。
第76話ではスバルの意識が途切れた後、メィリィの死体と腕の文字が現れ、第77話では壁一面にも同じ言葉が残されていました。
記憶喪失や意識の断絶とどうつながるのか、《奪還編》で追いたい重要な謎です。
《喪失編》は死に戻りごとの違いや登場人物の表情を見直すと、第77話の意味がさらに見えやすくなります。
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