『氷の城壁』のアニメ第2期は、原作7巻前後の「美姫が陽太の告白を断ったあと」から始まります。
※ここから先は、原作の中盤までとアニメ第1期・第2期第15話の内容に触れます。結末のネタバレはありません。また、本記事にはプロモーション(広告)が含まれます。
アニメと原作の違いを一言でいえば、アニメは声と「間」と音楽で気持ちを届け、原作はコマと余白で気持ちを読ませるところにあります。続きを原作で確実に追いたい方には、1年生の桃香が初めて登場する6巻からの読み直しをおすすめします。
この記事の要点
- 第2期の始まり:原作7巻前後(筆者の推定)。確実に追うなら6巻から
- 原作:阿賀沢紅茶先生作。全117話で完結、単行本は全14巻
- 第1期:2026年4〜7月放送、全14話
- 第2期:2026年10月1日から、毎週木曜よる11時56分にTBS系ほかで放送中
- いちばんの違い:同じ場面でも「気持ちがどこから伝わってくるか」
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『氷の城壁』とは?アニメと原作の基本情報
『氷の城壁』は、人と接するのが苦手で、まわりとの間に壁を作ってしまう高校生・氷川小雪の青春群像劇です。
幼なじみの安曇美姫以外とは関わらずに過ごしていた小雪の前に、ぐいぐい距離を詰めてくる雨宮湊(ミナト)が現れます。そこに湊の親友で穏やかなバスケ部員・日野陽太(ヨータ)が加わり、4人の関係が少しずつ動いていきます。
原作は2020年1月にLINEマンガで連載が始まり、2022年4月に全117話で完結しました。単行本は集英社ジャンプコミックスから全14巻が出ています。
2026年10月1日のアニメ!アニメ!の報道によると、LINEマンガでの累計閲覧数は1.9億回を突破しました。電子版を含むコミックスの累計発行部数は340万部以上とされています。
アニメの主な情報は次のとおりです。
- 監督:まんきゅうさん/アニメーション制作:スタジオKAI
- シリーズ構成:中西やすひろさん/音響監督:吉田光平さん
- 劇伴:佐久間奏さん、田渕夏海さん
- メインキャスト:氷川小雪=永瀬アンナさん、安曇美姫=和泉風花さん、雨宮湊=千葉翔也さん、日野陽太=猪股慧士さん
数字だけを見ると「人気作のアニメ化」で片づけられそうです。
ですが筆者は、大きな事件ではなく何気ない一言の積み重ねで関係が動く作品だからこそ、表現の手段が変わると受け取り方まで変わる、比べがいのある作品だと感じています。
『氷の城壁』第2期は原作何巻から?結論は「7巻前後」
結論からお伝えします。第2期第15話「曇雨天」は、原作7巻前後の場面から始まると筆者は見ています。
根拠は、放送されたあらすじと集英社の各巻紹介を照らし合わせた結果です。
アニメ!アニメ!が公開した第15話の先行情報では、物語は美姫が陽太の告白を断ったあとから始まり、湊が小雪への自分の気持ちに不安を抱き始めます。
一方、第1期最終話の第14話「爆弾」では、体育祭のあとに陽太が美姫への告白を決め、応援団の打ち上げで1年生の栗木桃香が小雪に話しかけてきました。
集英社の各巻紹介をもとにすると、原作序盤の流れはおおよそ次のとおりです。
- 1巻:小雪が、距離を詰めてくるミナトと出会う
- 2巻:4人で勉強会。小雪や美姫と同じ中学だった五十嵐が現れる
- 4巻:小雪が、放課後いつも1人でいるヨータの本音を聞く
- 5巻:ミナトが自分の気持ちを自覚する
- 6〜7巻:2年生になり、ミナトに好意を寄せる1年生・桃香が登場する
桃香の登場が6巻、体育祭と告白はその後に続くため、第15話の始まりは7巻前後にあたると考えられます。
ただし、アニメと原作の対応巻は公式に案内されていません。ここは筆者の推定です。
そのため、取りこぼしなく続きを追いたい方は、桃香が初めて出てくる6巻から読み直すのがいちばん確実です。
少し手前から読むと、アニメで声と映像で見た体育祭前後の場面を、原作の余白でもう一度味わえます。原作は全14巻で完結しているので、放送を待たずに結末まで読むこともできます。
第2期の全話数は、筆者が調べた範囲ではまだ確認できませんでした。最新情報はアニメ公式サイトで確認してください。
アニメと原作の違いは?第1期で見えた3つのポイント
物語の筋は大きく変わっていません。違うのは「伝え方」です。
| 比較ポイント | アニメ | 原作漫画 |
|---|---|---|
| 感情の伝わり方 | 声色・息づかい・会話のテンポ | 表情・台詞・コマの流れ |
| 時間の流れ | 止まらずに進む | 自分のペースで止まり、戻れる |
| 区切り方 | サブタイトル付きの各話で章立て | 全117話(単行本全14巻) |
| 音楽 | OP・ED・劇伴が感情を後押しする | 音はなく、余白が「沈黙」になる |
| 向いている楽しみ方 | 感情を「受け取る」 | 言葉と行動のずれを「考える」 |
なお、どの場面がカットされたかは公式に発表されていません。ここでは、放送内容と原作の流れを比べて確認できる違いだけを取り上げます。
違い①:サブタイトルが原作の流れに「節目」を作った
原作の縦読み117話は、話と話がなめらかにつながっています。アニメはそれを各話ごとに区切り、象徴的なサブタイトルを付けました。
- 第1話「線と壁」:小雪が自分のまわりに引く「線」と心の「壁」が示される
- 第2話「鍵師」:4人での勉強会。筆者には、小雪の壁に“鍵”をかけ直そうとする存在が見え始める回だと読めました
- 第5話「変化」:湊を責めたことを後悔する小雪に、陽太が、中学時代に美姫から小雪の話を聞いていたと打ち明ける
- 第11話「転回」:熱川秋音との出会いをきっかけに、小雪の中学時代がよみがえる
- 第14話「爆弾」:陽太が告白を決め、桃香が小雪に近づく
原作では読み流してしまう転換点も、アニメではサブタイトルが「ここが節目です」と知らせてくれます。
特に第14話を「爆弾」で締めたことで、第2期まで3か月待つ時間そのものが余韻になりました。一気読みでは味わえない体験です。
違い②:主題歌と劇伴が、言葉にされない気持ちを補う
第1期のオープニングはNovelbrightさんの「透明」、エンディングはポルカドットスティングレイさんの「逆様」でした。
オリコンの作品ページによると、第2期はオープニングがTHE BEAT GARDENさんの「エスコート」、エンディングがSuperflyさんの「花蔭」です。
台詞のない余白のコマでは、その場の空気を読者が想像します。アニメでは、その空気を音楽がある程度方向づけます。同じ沈黙でも、BGMがあるかないかで「気まずさ」にも「優しさ」にも聞こえるのです。
ここからは筆者の解釈ですが、第1期の2曲はどちらも“見えにくさ”や“ずれ”を思わせるタイトルでした。そして電撃オンラインは第2期の第2弾PVについて、アップテンポの「エスコート」が4人それぞれの想いを後押しするように響くと紹介しています。
すれ違いが見えにくかった第1期から、想いが動き出す第2期へ。主題歌の変化は、物語の段階の変化と重なっていると筆者は受け取りました。
違い③:脇役に声がつき、「4人以外の視線」が濃くなった
アニメでは、霜島月子(新福桜さん)、五十嵐翼(小林千晃さん)、栗木桃香(鬼頭明里さん)、安曇優希(波多野翔さん)、熱川秋音(川井田夏海さん)にもキャストがついています。
原作ではコマの隅に一瞬だけ描かれる脇役の表情も、声がつくと耳に残ります。
第2期の第2弾PVが桃香の心情から始まるのも、「4人を外側から見ている人」の比重が増していることの表れだと筆者は考えています。
心理描写はどう違う?アニメの「声と間」と原作の「余白」
アニメは本音を「受け取る」体験、原作は本音を「拾いにいく」体験です。
アニメ!アニメ!の第1話の反応まとめでは、「正反対とは正反対」「同じ作者なの!?」と、シリアスな幕開けに戸惑う声が紹介されていました。
同じ阿賀沢紅茶先生の『正反対な君と僕』を知る人ほど、声と音のついた小雪の孤独を重く受け止めたのでしょう。同じ記事では、陽太の存在も話題になっていたと紹介されています。
第5話「変化」:沈黙の「長さ」が、アニメと原作でいちばん違う
原作では、小雪の後悔は表情とモノローグで一気に読めます。アニメでは、言葉が出てこない時間が実際に流れます。
視聴者は小雪と同じ居心地の悪さを、同じ長さだけ過ごすことになります。そこに猪股慧士さん演じる陽太の、急かさない声が重なります。
見返すときは、陽太が話し始める直前に劇伴がどう鳴っているかに耳を澄ませてみてください。原作の同じ場面のコマ割りと比べると、「間」の作り方の違いがよく分かります。
第11話「転回」:止まらない時間が、過去の怖さを強める
原作では、ページを戻ったり立ち止まったりしながら、小雪の過去を受け止められます。
アニメでは時間が止まらないため、思い出したくない記憶が本人の意思と関係なく押し寄せてくる感覚になります。小雪の壁が、ただの性格ではなく自分を守るために必要だったものだと伝わる回です。
原作:余白があるから、読者が「考える」
原作では、気持ちが説明されないまま残されていることが多くあります。
そっけない返事の前のコマを読み返すと、照れを隠していたのかもしれないと思えてきます。相手を気づかった言葉が、別の人には違う意味で届いていたと気づくこともあります。
アニメで心をつかまれた場面を原作で読み返すと、「この表情、アニメより長く見ていられる」と感じるはずです。

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『氷の城壁』の「間」は3回生まれ変わった:webtoon→単行本→アニメ
アニメの沈黙が心地よく感じられるのは、原作がもともと「時間で沈黙を描く」作品だったからだと筆者は考えています。
縦読み(webtoon)では、コマとコマのあいだの空白をスクロールする時間が、そのまま沈黙になります。
単行本では、その沈黙がページをめくる動作に置き換わりました。アニメでは、実際に流れる秒数になりました。
つまり『氷の城壁』の「間」は、スクロール → ページめくり → 秒数と3回形を変えています。紙の漫画として生まれた作品よりも、時間の感覚を最初から作品の中に持っていたのです。
この視点で見ると、アニメ化は「漫画を動かした」というより、スクロールで作っていた沈黙を、音と秒数に翻訳し直した作業だと言えます。
色も同じです。カラーで連載されていたwebtoon版から、電子書籍では「単行本版【フルカラー】」も配信されています。モノクロの通常版とは別の商品です。
アニメで色のついた小雪たちに先に出会った方は、フルカラー版を選ぶと、アニメの記憶とつながったまま読めるかもしれません。購入するときは、どちらの版か販売ページで確認してください。
アニメと原作どっちがおすすめ?タイプ別の楽しみ方
どちらか一つに決める必要はありません。ただ、何を大切にしたいかで入り口は変わります。
アニメから入るのがおすすめな人
- 声優さんの演技や音楽から、感情を受け取りたい
- 毎週の放送を待つ時間も楽しみたい
原作から入るのがおすすめな人
- 台詞や表情を何度も読み返して考えたい
- 第2期を待たずに結末まで知りたい
筆者がいちばんおすすめしたいのは、アニメを入り口にして、気になった回の原作を読む方法です。「第5話のあの沈黙は、原作ではこんな表情だったのか」という発見が、同じ物語をもう一度新しくしてくれます。

筆者の考察:第2期の山場と、『氷の城壁』が描く「壁」との向き合い方
ここからは筆者個人の考えです。
ねとらぼの連載「地球はエンタメでまわってる」で、ライターの海燕さんは、小雪たちが深く悩みながらも「なぜこうなったのか」を考え続ける点を、この作品の魅力に挙げていました。『正反対な君と僕』では少しの勇気が幸せな方向へ転がるのに対し、『氷の城壁』では小さな偶然が優しい人たちを追い込んでいく、という対比も印象的です。
この見方には私も強く同意します。そのうえで少し違う角度から見ると、アニメ版ではその「考え続ける姿」が、「考える時間を与えられないもどかしさ」に変わっていると感じます。
原作なら、読者は登場人物と一緒に立ち止まれます。アニメでは時間が止まらないため、視聴者も小雪たちと同じように、答えが出ないまま次の場面へ押し出されます。
原作は「考える時間」を、アニメは「考える余裕すらない現実」を体験させてくれる。だからこそ、両方に触れると作品が立体的になるのだと思います。
では、第2期の山場はどこでしょうか。
2026年9月15日に公開された第2弾PVは桃香の心情から始まり、小雪への率直な想いや、湊へ想いを告げる場面が映されていました。
ここから筆者は、第2期の中心は小雪・湊・桃香の三角関係が動く流れ、つまり原作7巻以降のエピソードになると予想しています。告白を断った美姫と、断られた陽太がどう向き合い直すのかも、もう一つの軸になるはずです。
原作既読者として特に注目したいのは、桃香の視点です。桃香は、4人の関係を外から見ていた人物です。原作では彼女の本音が台詞とモノローグで一気に語られますが、アニメでは鬼頭明里さんの声の温度で、同じ言葉が「攻撃」にも「告白」にも聞こえる可能性があります。
一方で、心の動きを細かく積み重ねる回想や会話は尺の都合でまとめられやすい部分でもあります。どこが残され、どこが音楽に託されるのか。原作の沈黙のコマがアニメで何秒になるのかを確かめるのが、私にとって第2期のいちばんの楽しみです。
作品の外でも盛り上がりは広がっています。東京・渋谷の「マンガ展 渋谷」ではポップアップストアが11月3日まで開かれています。原作コミックスの展示会「氷の城壁展」の東京会場は、渋谷モディ7階のマルイノアニメで2026年11月28日から12月13日まで開催予定です(大阪会場の詳細は公式の発表を確認してください)。
最後に一つだけ。小雪の壁は「壊すべきもの」として描かれてはいません。壁は、彼女が自分を守ってきた証でもあります。壁を壊すのではなく、そこに扉を作っていく物語。私は『氷の城壁』をそう受け取っています。
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まとめ:『氷の城壁』第2期は原作7巻前後から。違いを知るともっと深く味わえる
アニメ『氷の城壁』第2期は2026年10月1日から放送中で、第15話「曇雨天」は原作7巻前後の場面から始まると考えられます。確実に追うなら6巻からがおすすめです。
アニメはサブタイトルによる章立て、主題歌と劇伴、脇役まで含めた声で、本音を「届けて」くれます。原作はコマと余白で、本音を「読ませて」くれます。
その「間」は、スクロールからページめくり、そして秒数へと3回生まれ変わってきました。アニメで心が動いたら原作へ、原作で考えたらアニメへ。行き来するほど、小雪たちの小さな一歩がいとおしく感じられるはずです。
よくある質問
『氷の城壁』の原作は完結していますか?
はい、完結しています。LINEマンガでの連載は2020年1月に始まり、2022年4月に全117話で完結しました。単行本は集英社ジャンプコミックスから全14巻が出ています。
アニメ第2期は原作の何巻からですか?
公式な対応巻は発表されていません。ただ、第15話は美姫が陽太の告白を断ったあとから始まるため、原作7巻前後にあたると考えられます。確実に追いたい場合は、桃香が初めて登場する6巻から読むのがおすすめです。
アニメ『氷の城壁』はどこで観られますか?
第2期は2026年10月1日から、毎週木曜よる11時56分にTBS系ほかで放送されています。第1期はNetflixで先行配信され、その後DMM TV・U-NEXT・Amazonプライム・ビデオなどでも見放題配信されたと紹介されていました。第2期の配信先は変わる可能性があるので、最新情報はアニメ公式サイトで確認してください。
(みらくる)



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